ボルドーのメドックの格付け5級 シャトー ドーザック Chateau Dauzac が、アメリカ産台木なしのブドウ畑からつくったワインを2021年に初収穫・醸造した。2023年に発売予定。生産量1500本、1本1500ユーロ(1ユーロ135円計算で202,500円)。ワイン名は フラン・ド・ピエ Franc de pied。
![シャトー ドーザック フランドピエ Chateau Dauzac Franc de pied](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2022/05/wine-ch-dauzac-bouteille-fdp-000422.webp)
![シャトードーザックの木製醸造タンク](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2022/04/wine-ch-dauzac-cuve-000422-683x1024.webp)
欧州のブドウ畑は19世紀後半に到来したフィロキセラ禍のため、アメリカ産の台木を使用することが不可欠。しかし、シャトー・ドーザックに2013年に着任した総責任者ローラン・フォルタンは、シャトーの全てのブドウ畑を詳細に分析。2014年に購入した土地がアメリカ産の台木なしでも栽培可能と考え、2015年から新植。2021年10月13日に初収穫。土地の購入時は何も植わっていなかった場所。GRAVESと地元で呼ばれる細かい砂礫質の土壌が非常に深くまである場所で、フィロキセラ耐性があると考えているようだ。
シャトー内でセレクション・マサルを行った独自のカベルネソーヴィニオン100%。面積は0.55ha。10000本/haと、このエリアとしては高い密植度。フィロキセラを避けるため、畑仕事は1人の担当者のみが行い、機材から長靴まで丁寧にアルコールで消毒するという。
![シャトー・ドーザック Chateau Dauzac のブドウ](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2022/04/wine-ch-dauzac-raisin-000422-683x1024.webp)
アメリカ産の台木を使用した通常の畑のブドウに比べて成熟サイクルが遅く、2021年はアルコール度数1%程度の遅れだったという。そのためシャトードーザック内では一番最後の収穫となった。2021年は晩熟なブドウには難しいミレジムだったようだ。醸造は上記写真の様に木製発酵槽で行われ、バスク地方でつくられた陶器で熟成。ワイン名のフラン ド ピエ Franc de piedは、台木なしの意味。
![シャトー・ドーザックの熟成用陶器](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2022/04/wine-ch-dauzac-amphole-000422-683x1024.webp)
ボルドーではサンテミリオン・グランクリュクラッセBの シャトー・トロット・ヴィエイユ Château Trotte Vieille がフィロキセラ禍以前の古いカベルネ・フランの畑を持ち、特別なキュベを生産しているが、一般には販売していない。また、ぺサック レオニャンの格付けシャトー・オー バイィ Château Haut-Bailly も Franc de Pied アメリカ産台木なしを試している。今回のシャトー・ドーザックのようなスペシャル・キュベにチャレンジしてくるシャトーが今後増えるかもしれない。
アメリカ産台木なし フラン・ド・ピエ Franc de piedのワインをつくるフランスの生産者リスト
ボルドーでは新しい品種へのチャレンジも進んでいます
情報ソース
https://www.terredevins.com/actualites/chateau-dauzac-devoile-sa-cuvee-franc-de-pied
https://avis-vin.lefigaro.fr/domaines-et-vignerons/o151164-vins-de-bordeaux-franc-de-pied-la-nouvelle-cuvee-de-chateau-dauzac
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