シャトー・シュバル・ブランが隣接シャトーを買収 その詳細

ボルドー、サンテミリオンのカリスマ的存在であるシャトー・シュバルブラン(LVMHグループ所有)は、シャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック Chateau la Tour du Pin Figeac(ジロー・ベリヴィエ Giraud Belivier)を2022年6月末に買収した。

シャトー ラ トゥール デュ パン フィジャック Chateau la Tour du Pin Figeac 2009
画像引用:Chateau la Tour du Pin Figeac

ポムロールに隣接するシャトー・シュバル・ブラン、シャトー・フィジャックのあるエリアは、19世紀まで「フィジャック Figeac」と言われていた。それが時代と共に複数のシャトーに分かれていった歴史がある。今回のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック(ジロー・ベリヴィエ)もその一つで、11haを所有し、シャトー・シュバルブランと畑が接している。

シャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックを名乗るシャトーはかつて2つあったシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック(ムエックス)シャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック(ジロー・ベリヴィエ)。元々は同じワイナリーで、20世紀に入って分割された。このシャトー ラ トゥール デュ パン フィジャック(ムエックス)は2006年にLVMHグループに買収され、畑の一部はシャトー・シュバルブランに吸収されながらも、シャトー・ラ・トゥール・デュ・パンの名称となって現在も存続している。今回は、シャトー ラ トゥール デュ パン フィジャック(ジロー・ベリヴィエ)の方が買収された。LVMHグループは結局両シャトーを買収したことになる。

今回買収されたシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック(ジロー・ベリヴィエ)がどうなっていくのかに関してはアナウンスはない。シャトー・シュバルブランの部隊が数年かけて買収したシャトーの畑やワインをみて決めるようだ。

2006年に買収したシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック(ムエックス)の畑を利用し、シャトー・シュバル ブランは「ル プティ シュヴァル ブラン」という白ワインを2014年よりリリースした。サンテミリオンは赤ワインの産地。高級白ワインは珍しい。シャトー・シュバル・ブランの部隊は、今回の買収で白ワインの生産を増やすことも視野に入れているようだ。

ドン・ペリニョン、ドメーヌ・デ・ランブレイやシャトー・ディケムを所有するLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)グループは、世界中のワイナリーの買収を進めている。今回のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック買収の翌日には、「LVMHグループがカリフォルニアを代表するワイナリー、ジョセフ・フェルプス買収」のニュースが流れた。カリフォルニア・ワインの世界ではイコンとも言えるワイナリーであり、インシグニアは高い評価を受けている。

情報ソース Terre et vins, Sudouest

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