南フランス・ローヌ地方のAOC ジゴンダス、白ワインが認可

南仏コートデュローヌ地方のワイン産地、ジゴンダスの白ワイン(ジゴンダス・ブラン)が2022年9月に認可された。

ジゴンダス、ドメーヌ ラスパイル アイのエチケット

1971年1月6日の政令によってAOCを取得したジゴンダスは、赤ワインとロゼワインのみが認められていた。これが2023年ミレジムからジゴンダスの白ワインが可能となる。これまでAOCジゴンダス内で生産された白ワインはAOCコート デュ ローヌ ブランであったが、ジゴンダス ブランとなる。

ジゴンダスの生産者にこの話を聞くと、「AOCジゴンダスの白ワイン? 只今協議中。そのうち認可されると思うよ。もう少しお待ちください。」という状態が長く続いていた。ようやく議論がまとまり、オフィシャルとなったようだ。

ジゴンダスの地には、昔から白品種が植えられていた。しかし、1971年のAOC取得後、大部分の白品種は引き抜かれた。黒ブドウでは熟さないということで、消滅したブドウ畑もあった。しかし、一部の生産者は白品種の樹を残し、今に至る。ジゴンダス周辺のAOC、ヴァケイラスやセギュレ、サブレは白ワインが認可されており、「なぜジゴンダスは白ワインが認可されていないのか?」と逆に不思議な状態が続いていた。「AOCが出来た頃、高品質な白ワインをつくる生産者がこの地にいなかったので、ジゴンダスに白ワインを含めなかった。」というのが現実で、今となっては古めかしい規則となっていた。2021年にAOC創設50年となり、これを本格的に変えていこうとしているようだ。

品種構成だが、クレレット ブラン種が主体で、最低70%が義務。クレレット ブラン種100%の白ワインも可能。

クレレット ブラン種以外の品種は、ブールブーラン ブラン、クレレット ロゼ、グルナッシュ ブラン、グルナッシュ グリ、マルサンヌ ブラン、ピックブール ブラン、ルーサンヌが可能である。ヴィオニエ、ユニブランの2品種も可能だが、5%を超えてはいけない。

比較的平坦なシャトーヌフ・デュ・パプと違い、AOCジゴンダスは傾斜のある場所。標高が180m~400mと差があり、土壌も様々。多彩なテロワールを持つAOCだ。標高が高い場所は冷涼で、白品種に向くと考えられている。既に収穫された2023年に関しては、白ワインの方がネゴシアン買い入れ価格が高いという。今後の展開が楽しみだ。

2024年2月追記

情報ソース:第一報は、フランス Le Mondeが2022年2月末に報道。

Le monde  RVF  Syndicat Gigondas  Figaro

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