フランス、南コートデュローヌ地方、タヴェル・ロゼの生産者シャトーダケリアが、ギガル Guigal に買収された。2022年5月6日、ギガルとシャトーダケリアのFacebook、Terre et vins誌が報じた。
「アケリア」の通称で知られるシャトー ダケリア Château d’Aqueriaは、フランス、南ローヌ地方のワイナリー。主力商品であるタヴェル ロゼは、歴史的にも、品質的にもこの地を代表するロゼワインで、世界中の高級なレストランで扱われている。 生産量の約半分は輸出され、特にアメリカが多い。
シャトー・ダケリア Château d’Aqueriaの歴史は、1595年にルイ・ジョセフ・ダケリア Louis Joseph d’Aqueria伯爵が土地を入手したことに始まる。その後1919年、ジャン・オリヴィエ・ド・ベズ Jean Olivier de Bezが19世紀に建てられたシャトーとブドウ畑を入手。現在まで一貫して、この一族の家族経営ワイナリーであった。このシャトーは98haを所有し、うち68haがブドウ畑。生産するワインの約4分の3がタヴェル・ロゼで、リラックの赤白ワインもつくっている。
2022年1月、約40年このドメーヌの顔でもあったヴァンサン・ド・ベズが亡くなり、今回の買収に繋がったようだ。
ギガル Guigalは1946年、北ローヌのアンピュイで創業。現在コートデュローヌを代表する巨大なワイナリーであり、コートロティやコンドリューのスペシャルキュベは、特にアメリカのジャーナリズムから高い評価を得ている。ギガルは、創立以来常に自社畑を拡大してきた。本拠地のあるコートロティの畑だけでなく、1990年代にサンジョセフのドメーヌ ジャンルイ グリッパ Domaine Jean-Louis GRIPPAT、2017年シャトーヌフ デュ パプのシャトー ド ナリス Chateau de Nalys 、2020年シャトーヌフ デュ パプのドメーヌ レ クレ ドール Domaine Les Clefs d’Orを買収している。
「シャトー ド ナリス買収の際には、生産から販売に至るまで、大幅な変更を要した。しかし、アケリアはその高い品質で知れ渡っており、販売網も既に出来上がっている。畑の責任者ブルーノ・ド・ベズも残るので、大きな変更点は、2022年ミレジム後の有機栽培移行だけだ。」とギガル側はアナウンスしている。