フラン ド ピエ (アメリカ産台木なし、自根のみ)のフランスワイン生産者リスト

ドメーヌ・ブルトンのワイン、フランドピエ
ブルグイユ・フラン ド ピエ   画像引用:カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン

アメリカ産台木を使用しないフラン ド ピエ Franc de Pied(自根のみで接ぎ木なし)のキュベを生産・販売しているフランス・ワイン生産者リストを作成した。ディディエ・ダグノーやアンリ・マリオネ達の影響からか、ロワール地方に多い。フィロキセラ禍以前のブドウ畑を維持している生産者と、近年新たに植えはじめた生産者の両方がいることに注意されたい。フィロキセラ禍以前ブドウ畑に関しては、植わっているブドウ樹の全てがフラン ド ピエか微妙だが、このリストは生産者側の説明をベースに構成した。

1860年代、ブドウ根アブラムシとも言われる小さな昆虫(フィロキセラ)がアメリカから欧州に上陸。ブドウ樹の根を食い荒らし、欧州大陸のブドウ樹はほぼ全滅した。そこからの復興の際に用いられたのが、アメリカ産の台木と欧州品種の接ぎ木を行う方法。現在世界中で商業生産されているワイン用ブドウ畑の大部分はこの接ぎ木が行われている。この接ぎ木法は当初から様々な議論があり、「欧州品種の特徴や産地特性を失わせているのではないか」という意見は根強い。

フィロキセラは今も欧州大陸に生存していて、下記の生産者達の間でも被害が出ており、引き抜きを余儀なくされた者もいる。それでもフラン ド ピエのワインを生産する人達の動機は様々。「接ぎ木しない本来の味わい、オリジナルのワインの味わいを知りたい。一般に知って欲しい。」という考え方が多い。「高価格のスペシャル・キュベをつくり、販促マーケティングに使用する」生産者もいる。今後フィロキセラの攻撃を受けてブドウ樹を引き抜く事態になっても、ワイナリーの経営に問題が生じない程度の極少量生産なのは、どの生産者でも一緒。

経験的に、砂質土壌ではフィロキセラの攻撃を受けないことが知られており、南フランスのカマルグでフラン ド ピエのワインが昔からつくられている。2021年ミレジムからリリースされる、ボルドー格付け5級シャトードーザックのスペシャル・キュベも砂質土壌だ。

フラン ド ピエでブドウを栽培すると、樹勢が弱くなるといわれ、「出来上がったワインは香味に深みが増す」「ワインがより凝縮・濃厚になる」という意見が多い。

最近フランドピエの生産者が団体をつくり、欧州のフラン ド ピエをユネスコ世界遺産に登録準備を考えているようだ。それが実現するかは不明だが、今後フラン ド ピエを試す生産者は増えそうだ。

ボランジェ・ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ 2009
画像引用:Bollinger

ディディエ・ダグノー Didier Dagueneau (ロワール、プイィ・フュメ)

アンリ・マリオネ Henry Marionnet(ロワール) 

シャルル・ジョゲ Charles Joguet (ロワール、シノン)

ジュリアン・クルトワ Julien Courtois(ロワール)

フランソワ・シデーヌ François Chidaine(ロワール、モンルイ)

ドメーヌ・ユエ Domaine Huet(ロワール、ヴーヴレイ)

ディエリー・ジェルマン / ドメーヌ・デ・ロッシュヌーブ Thierry Germain / Domaine des Roches Neuves(ロワール、ソーミュール・シャンピニー)

ベルナール・ボードリー Bernard Baudry(ロワール、シノン)

シャトー・ド・クレーヌ Château de Coulaine(ロワール、シノン)

カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン Catherine & Pierre Breton(ロワール、ブルグイユ)

コラリー・エ・ダミアン・ドルシュノー / ラ・グランジュ・ティフェーヌ Coralie et Damien Delecheneau / La Grange Tiphaine(ロワール、トゥーレーヌ・アンボワーズ)

ジェレミー・ウシェ/ドメーヌ・ド・ラ・ショウヴィニエル Jérémie Huchet / Domaine de la Chauvinièr(ロワール、ミュスカデ)

フィリップ・エ・カトリーヌ・ドレスヴォー Philippe et Catherine Delesvaux(ロワール、アンジュ)

エリック・二コラ Eric Nicolas(ロワール、ジャニエール)

ドメーヌ・ヴァシュロン Domaine Vacheron(ロワール、サンセール)

ボランジェ Bollinger (シャンパーニュ)

タルラン Tarlant(シャンパーニュ)

シャルトーニュ タイエChartogne-Taillet(シャンパーニュ)

ニコラ・マイヤール Nicolas Maillart(シャンパーニュ)

ロジェ・クーロン Roger Coulon (シャンパーニュ)

カトリーヌ・エ・ルイ・ポワトゥ Catherine et Louis Poitout(シャブリ)

ドメーヌ・フルニヨン Domaine Fournillon (ブルゴーニュ、トネール)

ティボー・リジェベレール Thibault Liger-Belair (ブルゴーニュ&ボジョレー)

フィリップ・シャルロパン Philippe Charlopin(ブルゴーニュ)

ドメーヌ・デ・リス Domaine des Lises(ローヌ、クローズ・エルミタージュ)

ル・ドメーヌ・ド・ヨハン Le domaine de Yohann(ローヌ、アルデッシュ)

ドメーヌ・ド・ランザック Domaine de Lansac(プロヴァンス)

クリストフ・バルビエ / ドメーヌ・ド・シモネ Christophe Barbier / Domaine de Simonet (ラングドック)

ドメーヌ・カイヤ・ニザ Domaine Cailla Nysa(ラングドック、フィトー)

クリスティン・デュピュイ Christine Dupuy(マディラン)

ドメーヌ・ブラナ Domaine Brana(イルーレギー)

ロイック・パスケ Loïc Pasquet(ボルドー)

シャトー・ドーザック Chateau Dauzac(ボルドー、マルゴー格付け5級)2021年ミレジムより

ラングドックの Sable de Camargue カマルグの砂質土壌では、アメリカ産台木を使用しない生産者達がいる。リステルListelが有名。

ボルドーでは、サンテミリオン・グランクリュクラッセBの シャトー・トロット・ヴィエイユ Château Trotte Vieilleがフィロキセラ禍以前の古いカベルネ・フランの畑を所有し、特別なキュベを生産しているが、一般には販売していないようだ。また、ぺサック レオニャンの格付けシャトー・オー バイィ Château Haut-Baillyも 、フラン ド ピエを試している。

※ ロワールのマーク・アンジェリ Mark Angeli / La Ferme de la Sansonnièreのように、フィロキセラの攻撃を受け一度引き抜き、新植している生産者もいる。

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