![シャブリグランクリュ、レクロ、2011年、ウィリアムフェーブル社の白ワイン、シャトーラトゥールのアルテミスドメーヌから、シャトーラフィットロッチルドへ所有移動](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2023/07/Les_Clos_Grand_Cru_312px_468px-3.webp)
ボルドー5大シャトー、シャトー・ラフィット ロートシルトを持つドメーヌ バロン ド ロッチルド ラフィット Domaines Barons de Rothschild Lafite が、ブルゴーニュ、シャブリのメゾン・ウィリアム・フェーヴル Maison William Fèvre を買収した。2023年7月6日フランスの各報道機関が一斉に報じている。
シャブリのウィリアム フェーブルは、約15、9haのシャブリ・グランクリュを含む計72haのブドウ畑を所有する名門メゾン。1998年にシャンパーニュのメゾン・アンリオの傘下に入った。同じグループのブシャール ペール エ フィスと共に、ブルゴーニュワインの世界では大きなプレゼンスがあった。2022年9月、親会社のメゾン アンリオと共に、ボルドーの5大シャトー、シャトー ラトゥール Château Latourを持つアルテミス ドメーヌ Artemis Domaines に吸収。巨大なグループの一翼を担う形に。2023年3月、アルテミス ドメーヌは、メゾン アンリオをニコラ・フィアットを持つTerroirs & Vignerons de Champagne (TEVC) に売却。さらに、今回ウィリアム フェーブルを売却するようだ。
今回の話は驚きを持って受け止められている。アルテミス・ドメーヌの中では最も拡張余地があり、長期的な収益貢献が見込めそうなウィリアム・フェーブルを手放す理由が見当たらないからだ。
![ブルゴーニュ、ウィリアムフェーブルがつくる白ワイン、シャブリ、ラフィットロスチャイルドに買収か](https://www.wine-and-food.site/wp-content/uploads/2023/07/Chablis_domaine_428px_400px.webp)
ドメーヌ バロン ド ロッチルド ラフィットに関しては説明不要であろう。ボルドーのシャトー・ラフィット ロートシルトを筆頭に、複数のワイナリーを持つ。フランス国内は、ボルドーと南仏のオーシエールぐらいで、むしろ海外への進出が目立った。チリのロス ヴァスコス、アルゼンチンのボデガス カロ、中国のロンダイだ。フランス国内回帰は、2018年総責任者となったサスキア・ド・ロスチャイルド Saskia de Rothschild 女史による新しい方針なのかもしれない。
この買収により、「ボルドー5大シャトーのシャトー ラフィット ロスチャイルドはシャブリのウィリアム フェーブル、シャトー ラトゥールはボーヌのブシャール ペール エ フィスを所有し…….」という説明が今後なされるはず。ボルドー5大シャトーの内、2シャトーがブルゴーニュのワイナリーと関わることになる。ボルドーとブルゴーニュの有名ワイナリー間の資本的な結びつきはあまり強くなかったが、今後変わっていくかもしれない。
情報ソース、TERRE ET VINS RVF
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