シャンパーニュのボランジェ傘下で、フランス、ブルゴーニュ地方、ボーヌにあるメゾン・シャンソンは、同じブルゴーニュのメルキュレイにあるシャトー・デトロワ Château d’Etroyesを買収した。2023年4月25日付けで地元新聞が報じている。
1750年創業のメゾン・シャンソン Maison Chansonは、ブルゴーニュで最も古いネゴシアンの1つとして知られている。1999年、シャンパーニュ屈指のメゾンであるボランジェ Bollingerの傘下に入った。今回買収したシャトー・デトロワ Château d’Etroyesは、メルキュレとリュリーに約50haのブドウ畑を持つ。メゾン・シャンソンは既に約45haの自社畑をコートドボーヌに所有しており、今回の買収で2倍以上の面積を所有することとなる。メゾン・シャンソンは古くから知られているネゴシアンだが、同じボーヌにあるブシャール・ペール・エ・フィスや、ルイ・ジャドーに比べて自社畑が小さい印象だった。それが大きく変わることとなる。
メルキュレイにあるシャトー・デトロワ Château d’Etroyesは、1720年から約300年に渡ってプロトー家 Protheauが所有していた。プロトー家は、2001年ネゴシアン部門を現ベジョー・モワラール Béjot Moillardに売却し、2018年にはシャトー・デトロワを売却した。シャトー・デトロワは、2018年~2023年、複数の投資家達によって共同所有されていたが、その1人にインドに巨大なワイナリーを持つインド系フランス人 Ravi Viswanathanがいた。「インドのワイナリー GROVER ZAMPA がブルゴーニュに進出!」とニュースになったが、5年程で終了した。
メゾン・シャンソンは、ジャン・ピエール・コンフュロン Jean-Pierre Confuron(ヴォーヌ・ロマネ、コンフュロン・コトティドの共同所有者)が15年以上に渡って技術部門のトップにいた。その彼が2020年に退任。現在、Vincent Avenelが社長、Justine Savoyeが畑の責任者、Lucy Augerが醸造責任者の体制となっている。ネゴシアン・ワインを減らし、ドメーヌ・ワインの割合を増やしているようだ。2024年にはBIOの認証を取得予定だ。
買収されたシャトー・デトロワ Chateau d’Etroyes のメルキュレイ プルミエクリュ 画像引用:BIVB
出典:BIEN PUBLIC、TERRE ET VINS、BIVB、TERRE ET VINS