フランス最古のレストランと言われ、鴨料理で知られるパリ、トゥール ダルジャン La Tour d’Argentで、ロマネコンティを含む約80本のワインが盗難にあった。被害総額は約150万ユーロ（1ユーロ160円換算で、2億4千円）。2024年1月28日付けでLe Parisien等の報道各社がこれを伝えている。
パリ、セーヌ川沿いにあるトゥールダルジャンは、ガストロノミックな料理だけでなく、ワインの壮大なコレクションで知られている。レストランの地下カーブには約30万本の高級ワインが熟成しており、質量共に世界NO1ワインリストとも言われている。日本のホテル・ニューオータニにも、トゥール・ダルジャン東京があるので、その名前をご存知の方もいると思う。
今回の盗難事件は、2024年1月の棚卸しの際に発覚した。盗難は2020年1月から2024年1月までの間になされたというが、不法侵入の痕跡はまだ見つかっていない。パリ・トゥール・ダルジャンは2022年4月30日から、2023年8月まで1年以上の間、工事のため閉店していた。その間を狙われた可能性が指摘されている。
2019年パリの星付きレストラン、メゾン ロスタンMaison Rostang がワイン盗難にあっている。地下カーブに50㎝の穴を開けて侵入。この時レストランは工事中のため閉店していた。少なくとも150本のボトルが盗まれた。
ロマネ コンティ等のワインボトルはエチケット上に番号がついている。トゥール ダルジャン内のこのクラスのワインは番号が控えられており、オークションやインターネットで出てくれば、出所が追跡可能だ。しかし、それが効果を発揮するかはわからない。
参考文献 Le Parisien Capital
2024年1月28日記
写真はパリ、トゥールダルジャンの地下カーブ
