オルセー美術館の必見イベント「印象派との夕べ パリ1874年」

今年2024年は印象派150周年、フランス各地で大イベントが開催されています。

そのうちの目玉は、オルセー美術館の「印象派画家たちとの夕べ パリ1874年  Un soir avec les impressionnistes. Paris 1874 」。1874年4月15日にパリで開催された第一回印象派展を、3Dバーチャルリアリティ体験するというイベントです。

一般の展覧会は、テーマに沿って集められた展示物を見ていきますが、これは全く異なります。3Dバーチャルリアリティのヘッドセットをかぶり会場内を歩くものです。このシステムによって、1874年のパリへタイムスリップし、当時のコスチュームに身を包んだ案内役が登場します。馬車が行き交うカプシーヌ通りを歩き、第一回印象派展の開催会場であるナダール Nadarの写真館へと向かいます。会場に着くと、目の前に、等身大のドガやルノワール、モネ、セザンヌ、ベルト・モリゾなどの画家達が登場し、各部屋を共に巡りながら、彼らの絵画に対する「熱い」想いを至近距離で聞くことができます。印象派の有名な絵がずらりと並ぶ展覧会を、この時代の人達と共に鑑賞するだけでも大変興味深いです。

フレデリック・バジールのアトリエ。「バジールのアトリエ ラ・コンダミンヌ通り」の絵画

展覧会を後にし、次に向かうのは、フレデリック・バジールのアトリエ。気づくと、絵画「バジールのアトリエ ラ・コンダミンヌ通り」の中に自分も入っています。そして、絵画の中の画家達が、実際に会話をしたり、ピアノを弾いたりしている様子を見ることができます。

クロードモネ作、サンラザール駅の絵画

その後、蒸気機関車が行き交うサンラザール駅、そして、ラ・グルヌイエールに向かいます。ラ・グルヌイエールはパリ近郊にあるセーヌ河沿いの行楽地で、ボート遊びや水浴びをする人々で賑う場所。川の中では、当時の水着に身を包んだ人々が楽しんでいます。彼らのあげる水しぶきが、まるで自分にも飛んできたようなリアリティあふれる場面でした。川の中には小さな島があり、そこに渡るのはとてもスリリングでドキドキしました。無事渡ると、そこではモネとルノワールが並んで共に絵を描いています。

クロードモネ作、印象・日の出の絵画

その後は、有名な「印象 日の出」をモネが描いている風景の中へ移動。彼が見た日の出を見ながら、彼が描いていく情景を観察することができます。

タイムマシンに乗って1874年のパリに行くような、唯一無二の貴重な体験。絵画が好きな人にはぜひ体験してもらいたいイベントです。

特別展示 
「印象派画家たちとの夕べ パリ1874 Un soir avec les impressionnistes Paris 1874」
2024年3月26日から2024年8月11日まで。
入場料32ユーロ(常設展示の入場料込み)
オルセー美術館 Musée d’Orsay
Esplanade Valéry Giscard d’Estaing, 75007 Paris
月曜定休

今回のこの催しは、言語対応さえすれば、日本でも公開できるはずです。この素晴らしい経験を一人でも多くの人に経験してもらいたいと思いました。

日本の博物館や美術館でも、同じことができるのではないでしょうか。「浮世絵」「平安絵巻」等を3Dバーチャルリアリティで体験できたら、素晴らしいと思います

オルセー美術館の展覧会で使用された3Dバーチャルリアリティのヘッドセット

当日使用された3Dバーチャルリアリティのヘッドセット

2024年開催されたオルセー美術館、印象派画家たちとの一夜 パリ1874 の様子。3Dヴァーチャル用のヘルメットをかぶって歩いている人達

特別展示会場の様子 3Dバーチャルリアリティのヘッドセットをつけた人達が歩いている

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